コウあか高校生概念水奈瀬コウの誕生日

「なにしとんの」
「……塾の課題」
「は〜真面目やねぇ」

 緩慢な動作で、前の女子の椅子を、後ろの俺の机のところに向ける。

「真面目もなにも、当たり前だろ」
「優等生は言うことが違う……」
「そんな恨みがましい目で見るなよ」
「頭の出来が違うって辛いわぁ……」
「……IQが20離れてると会話が通じないらしいから俺とそんな変わんねーだろ」
「へー、そうなん?」
「……多分」
「えー……確定させてや……」
「確定させなくてもいいだろ」
「なんでー?」
「別に確定させてIQが近かったとしてもなにが変わるでもないだろ」
「……それもそっか。あー、なんか急にどうでも良くなった。帰ろかな」
「……お前まだ昼だぞ」
「しゃーない。授業でたるか」
「なんでそんな偉そうなんだよ」
「えー、偉いから?」

 頬杖をつきながらそんなことを言われる。

「……意味わからん」
「感じ取ってや、心で」
「……」
「つめたー」

 そう言ってケタケタと笑う。

「そういえばさ、これあげる」
「は? なにこれ……」
「高いポッキー」
「高いポッキー……」
「白いちご味」
「白いちご味……」
「じゃ、そろそろ授業始まるから」
「……まぁ、ありがとう」
「んー、お礼は三倍でええで」
「うわ、やっぱいらね……」
「うそうそ、等倍でええよ」
「いくらなんだよ」
「600円」
「……ま、日付覚えてたらな」
「はは、よろしくー」