冷たくて、静かで、すこし埃っぽい

二人称小説です

 例えば、テストで0点を取った生徒がいるとするでしょ。
 その時に教師の僕が問題にするのは0点を取ったことじゃないんだ。僕が問題にしないといけないのは、なんでその生徒は0点を取ったのかなんだよ。
 授業が伝わりにくかったか、問題文が難解だったか、そもそもやる気が無いのか。
 そういうことが大事だって思うんだよね。僕は。
 だからさ、教えてよ。
 きりたんは、どうして屋上までの階段に登ったの?
 ただ行きたかったの? 何かしたいことがあったの? 行っちゃダメだって知らなかったの?
 ……。
 ……言いたくない?
 そっかぁ。
 じゃあ、また明日この時間に。
 うん。
 さようなら。
 寄り道しないでね。

2022年04月18日公開
2022年12月29日更新