琴葉茜-笑顔が似合う。
琴葉葵-微笑みが似合う。
視点主-双子について、ただ疑問に思った人。
通話中に会話が途切れるとストレスを感じるのが琴葉茜で、途切れても問題ないのが琴葉葵だ。
逆に対面での会話が途切れるととストレスを感じるのは琴葉葵で、途切れても問題ないのが琴葉茜である。
「なんでそんな違いが生まれたの?」
「え、そりゃ単純に生まれ持った性格ちゃうんですか? 双子やから何から何まで一緒にな訳ないに決まってますやん」
当たり前じゃないですかと琴葉茜は笑った。
「なんでそんな違いが生まれたの?」
「あー……お姉ちゃんはお父さんに引き取られたからじゃないですかね? 私は、母が会話を途切れさせない人なので。でも、通話は無言の時間もこっちで適当に別のことやっとけばいいだけなので」
そう言いながらこちらに琴葉葵が微笑んだ。
そんな二人が会話する時どうなのかと疑問に思い観察をすると、面白いことがわかった。そもそもの話、二人の間に会話らしい会話がないことだ。
隣にいてもわざわざ文字で連絡を取り合う。
「なんでそんなことを?」
「え? さぁ」
琴葉茜はそんなことを気にしたこともないですと不思議そうに言う。
「なんでそんなことを?」
「え? ……さぁ?」
琴葉葵はそんなことを気にしたことがなかったですと不思議そうに言う。
考え方や、反応は違うにしても、やはり根っこの部分は似ているのだなと、一人感心をする。
「やっぱり双子だね」
「はぁ、そうなんですかね? うちは、見た目だけや思います」
そういって琴葉茜は葵ちゃんはうちよりもええ子ですよと一言付け足した。
「やっぱり双子だね」
「そう、なんでしょうか? 私からしたら見た目だけなんじゃないかなって思います」
そういって琴葉葵は曖昧に微笑んだ。
そこまで聞いてやはり、二人は双子だな。と思った。
仲がいいとか、悪いとか以前に、二人は双子で双子以外にはなれないのだと、ただなんとなく感じた。
それを哀れに感じたとかではなく、本当にただ二人は双子なんだなと。そう思った。。
2021年10月10日公開
2022年12月01日更新